歴史的な経緯により、日本国内の他の都道府県と比較して、特に文化が大きく異なる地域が沖縄です。例えば、沖縄では墓参りの際、親族がお墓の周りで食事をするという風習があります。しかも、ただ食事をするだけではなく、重箱を用意して、宴会を楽しむように盛り上がります。これは、ご先祖が一緒に楽しめるようにという配慮だと言われています。
そんな沖縄と他の都道府県とでは、結婚式においても様々な違いがあります。
1.ゲストがアロハシャツを着る
「かりゆしウェア」という言葉を聞いたことはありますか?かりゆしウェアとは、沖縄で夏場に着用されている、アロハシャツのような衣服です。カジュアルな見た目ですが、暑さが厳しい沖縄では、フォーマルな衣服として定着しています。夏に開催される結婚式では、ゲストはこのかりゆしウェアを身に着けて、式に参列します。
シャツにあわせるパンツやスカート、靴もまたカジュアルなもので構わないとされていますが、女性ゲストが白いかりゆしウェアを着ることだけは、やはり推奨されていません。
2.余興が多く、盛り上がる
沖縄の結婚式は、余興が大変盛り上がることでも有名です。まず、式場に余興のための舞台が備えられていることからも、余興が重要視されていることが伺えます。その大きさは体育館の舞台の半分ほどです。舞台では、ゲストによる舞踊やコントなどが披露されます。通常、余興はプログラムに組み込むとしても1回ですが、沖縄では5回以上の余興が結婚式のプログラム中に含まれることもあります。
また、余興を重視するという風潮があるため、式場内の席配置も独特です。通常、両家の家族や親族は、新郎新婦が座っているひな壇から離れた末席の卓に着きますが、沖縄ではひな壇の目の前に両家の家族、親族が着席します。沖縄では舞台から遠いひな壇やその前が末席であると認識されているためです。
3.沖縄ならではの結婚指輪がある
結婚式と言えば、指輪の交換も大切です。結婚指輪に関しても、沖縄ならではの特徴を持ったものが複数あります。
沖縄ならではの結婚指輪を紹介します。例えば、まるで沖縄の海のように美しい青の結婚指輪があります。青い指輪に使われている素材はチタンです。チタンは、青だけではなく、緑やピンク、紫などの約12色を楽しめる素材です。丈夫で金属アレルギーが出ない素材としても知られています。沖縄では多くのカップルが、このチタンを使った青い指輪を購入します。
また、伝統工芸「八重山ミンサー織」の模様を表現した、ミンサー柄の結婚指輪も沖縄ならではです。5と4のマス目には、「いつ(五)の世(四)までも末永く」という意味があります。永遠の誓いを込めた結婚指輪にぴったりのデザインと言えるでしょう。沖縄では、このようなハワイアンジュエリーが、結婚指輪として好まれる傾向にあります。
このように、沖縄の結婚式には、他の都道府県とは大きく異なる特徴があります。本州に住む方でも、美しい海に惹かれて沖縄で結婚式を挙げる方がいます。せっかくならば、ゲストの服装やプログラム、結婚指輪のデザインもまた沖縄の文化に倣ってみてはいかがでしょうか?
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